何が足りないか。


何が足りないか。

伸び悩むライダーはこの事に気が付けない。

気が付けるライダーはあっという間に先へ行ってしまう。次の次元へ。

では、伸び悩むライダーのまわりにいる人はそのライダーに何が足りないか気が付けているんだろうか。高みから眺め、ライダーに責任を押し付けていないだろうか。

「具体的に、現実に即して考えられる人はわずかです。それ以外の人に残されているのは思考では無く信仰です。」アリスミラー


オフロードライディングスクールinいなべ


2018/10/3にオフロードライディングスクールをいなべで開催しました。

開催した理由は

1.スクールを受けてみたいと言ってもらったから。

2.少人数向けのスクールをやってみたかったから。

あ!人様のやって欲しいと僕がやれる事がマッチングしてる!よしやってみよう。

初回なので無料、場所はいなべ、人数は5人まで、受講者が考える事とやる事はシンプルに。

そしてテーマは『体感』 これでいこう。

突然の告知にも関わらず半日で定員になりました。

当日は天気も良く、楽しくライディング出来ました。何をやったかって?

テーマは体感です。

言葉で書いても伝わりきらないです。これまでに雑誌を読んでみても上手くなったか分からないし、何より体感出来なくないですか?

そういった問題を解決すべくスクールを開催したわけです。

少しだけ話すと離して置いてあるパイロンを右回りして頂きました。

それだけ?って声が聞こえてきそう。

詳しくは僕のスクールを受けて、是非『体感』して欲しい。


選手会長だった時


2009〜2012まで選手会長をやっていた時期があります。2010〜2013かも。はっきり覚えて無い….。当時、選手会事務局をしていた鈴木健二さんから頼まれた事が懐かしい(笑)。

さて、選手会長を依頼されたと言っても選手会は任意の団体。どういう事がやれるだろうか?全日本モトクロスが良い状態になるとはどういうことだろうか?

考えているだけでは何も始まらないのでとにかく動いてみよう。

最初の目的に考えたのは国際A級が国際A級らしく扱われること。その為にA級は特別な存在であると選手自身が感じられる事が必要と考えました。

1992、1993年にはMFJ選手名鑑という冊子がMFJから発行されてました。なので、それを作りたいとMFJにお願いをしたら1994年からは選手の肖像権を理由に作れなくなったと聞きました。

じゃあ肖像権を使わせて貰えば良いんじゃないか。

各バイクメーカーのファクトリーチームを運営しているメーカーの開発部署、各メーカーのサテライトチーム、各メーカーのサポートライダーが所属している各メーカーの営業部署にそれぞれ企画書を作って送りました。すると全てのメーカー、関係部署の方々が選手の肖像を使って構わないとの返事。

なーんだやれば出来るじゃん。

それで、次は普及のための配布用ポスターを作りたいので協賛して下さいと再度各バイクメーカー、各パーツメーカー、各輸入商者に企画書を作って送りました。複数社OKの返事。中には場所が空くならもっと宣伝したいから連絡を下さいとの事。嬉しい。出来上がったのが冊子では無くポスターにした理由はそこまで手が回らなかったということです。

でも、なーんだやれば出来るじゃん。

次はポスターを撮影してくれるカメラマン。ポスターを撮影する場所。ポスターを作るための選手への告知。滞りなくOK。

なーんだやれば出来るじゃん。

これは2010年に作ったポスター。メーカー、選手、MFJ、カメラマン、主催会場、協賛各社の協力でポスターは出来上がりました。今のポスターと比べると年代を感じる….。

お金が集まって、ポスターを作る事が出来たので次はインフラの整備は出来ないか?

常々、観客の休憩場所が無いことが気になっていたので、各会場の休憩所の確保とテントを購入して各会場に発送。あとは椅子をレンタルしてOK。会場によってテントが足りない場合もあります。その時はその地域の代表ライダーに先頭に立ってもらって、地元チームの所有する使わないテントを使わせて貰い休憩スペースの拡大をして貰っていました。

小さな子供を持つ母親のおむつ換えの場所の用意もしてみました。その際には主催者さんのご好意でベビーベッドを用意して頂いたりした事もありました。

他にも土日が雨の大会では、選手たちには表彰式でスポンサー以外にオフィシャルへの労いの言葉を述べて貰うなど開催側、参加側、来客者が良い関係にならないかを試行錯誤していました。レース後には終わってすぐにも関わらず、沢山の選手たちに参加をして貰ってこのポスターを使ったサイン会を開催していました。

最初はこういった活動を批判的な意見をいていました。理由は選手の意見ばかりを聞く事ができない。MFJの批判をしないで欲しい。そんな事をして何になる。

ですが、批判することを目的にしてなかったのを感じて貰えたのか進めていくうちに現状を変えたい人達がMFJ本部内、主催者、参加者、お客さんに大勢いる事でした。そして僕に色々と意見やアドバイスをしてくれる人も増えてきていました。

面白いスポーツを面白いと思ってやる。

それを見る。ただ、そういった事をふつうに出来ないかなと思っていました。

今思い返せば、メーカーにとってはメーカーイメージをアピールできる場でもあるし、世界的には人気のスポーツの主軸であるバイクの開発及び新型モデルが毎年実戦テストをしている場である全日本モトクロス。開幕戦には新しいファクトリーマシンを取材に来る海外メディアも目立ちます。世界のモトクロスファンが注目するモトクロスバイクを作っている場を生で見れる機会がある。

そして、これからを目指す選手が活躍する場。モータースポーツの楽しみを伝える場。

日本のモトクロスには独自の良さがあるはずだと思っています。

当時、僕は選手会活動を進める為の仲間を増やすことができず一人相撲になってしまい、どうして良いか分からないまま選手会長を退きました。

その後、他のカテゴリーに参加させて貰って、モトクロスとは違った独自のやり方で盛り上がりをみせてるカテゴリーもあります。そこにはメーカーも注力してる。カテゴリーに合わせたバイクも作られてる。

まだ、やれる事ってあったのかなぁと思っています。


速くなりたいということ。実践。


速くなりたいということ。

↑の記事の続きを書いてから色々と反応を頂きました。その中に質問があったので一つ。

「速くなりたい」は、思った時点で達成するなら、上手くなりたいんだけどどうしたらいいですか?

上手くなりたいも思った時点で達成されますが、質問の意味はそうではないですね(笑)

なので、続きとも言える実践について。

結論から言うと「慣れる」事です。慣れれば上手くなったと感じられます。

文字を書く。と言う動作を例えに説明します。

多くの方は利き手と利き手では無い手では字の上手さの具合が異なるのではないでしょうか?

(利き手を骨折してギプスをつけている期間が長かったなどの理由で利き手では無い方でも十分に字が書ける場合は除きます)

利き手ではペンの持ち方、書く文字のイメージ、ペンが紙の上を滑る感覚は無意識に並列に、自然と行われると思います。

しかし、利き手では無い手では、まずペンがしっくりと掴めているかが気になると思います。そして書く文字を考えながら、ペン先を目で追い、文字とペン先と書かれていく文字を確認しながら手を使ってペンをイメージの方向へ動かすという動作になるんではないでしょうか?この動作を順序だてて文章を書いていてもぎこちなく感じます(笑)。

これら一連の動作と体感は利き手側で経験があるにも関わらず、利き手でない側では同じように出来ないんです。これは利き手じゃない側とそこに指示を出すと言う動作自体に慣れていないことが理由だと考えています。

なので、不得意な事は慣れるまでやると上手くなると考えています。

バイクでは左手はハンドル握る時々クラッチ操作。右手はハンドル握る、アクセル開ける、アクセル戻す時々ブレーキ握ると手の操作だけでも複雑です。

とにかく慣れるまで乗る。慣れるまで乗れるように環境を作るってのが上手くなるプロセスの一つだと考えています。


速くなりたいということ。


速くなりたい。こういう話をよく聞きます。

コースで人に会った時、サスペンションの相談を受けた時などによく聞きます。比較的スピードが求められるモトクロスで聞かれるフレーズです。

先日、お会いしたキッズライダーと親御さんからもお話を伺いました。

ですが、速くなりたいって願望はライダー自身が自分は速いと思った時点で叶ってるんです。

そんなバカなと思います?

速くなりたいと願い続けると速くなれるバイクや技術やその他のものがやって来るっていう引き寄せの話じゃ無いですよ。

自分は速い。これだけで速くなりたい目標は達成されます。これで自分は速くなってます。

「あなたは速いですか?」

「はい。速いです。」

ほらね。速くなっているでしょ。自分は速い。ホントにこれで十分なんです。

だけど、リザルトは良くならない…。こんな声が聞こえてきそうです。

はい。速いこととリザルトが良い事は別の事です。

自分が望むリザルトに近づける一要素として速さ(スピード)は必要です。となると速くなりたいという考えは、リザルトを良くする事が目的という事になりませんか?

速くなりたい人とリザルトを良くしたい人では手段が違います。速くなりたい人は自分は速いと思えばなります。

しかしリザルトを良くしたい人は走行技術、バイク、その他にもリザルトを良くする為の手段が色々とあります。もちろんそれらを準備するにはお金が必要です。お金をかければ必要な練習量を含めて、レースで良いリザルトに近づく可能性が上がります。その際たる例がファクトリーチームです。良いリザルトを出す為に可能性の高そうなライダーを雇う。リザルトが出そうなバイクを作る。正確に整備をするメカニックを雇う。という感じに作り上げていく訳です。

とあるキッズライダーと親御さんは速くなりたい理由にモトクロスを職業にしたいと言いました。

現在、日本にはファクトリーライダーは4人です。それ以外にレースが職業のライダーはおそらく2、3人。その他はレースでは無い事でお金を稼ぎレースに参加をしているという事です。契約テストライダー、社員テストライダーなどなど。ライダーを職業にしているのは十数人な訳です。

ということでレースライダーを職業にするには約6、7人の中に入るという事です。

速くなりたいという話を続けていくと必ずライダーという職業の話になります。つまりライダーとしてお金を稼ぎたいと思ってる人がいるという事なんでしょう。

お金を貰いながらモトクロスが出来る環境を目指してるんです。

別にレーシングライダーでも無くて良い。テストライダーとしてでもお金を得ながらモトクロスしたいということも選択肢のひとつです。レーシングライダーとしては良いリザルトが出せる事。テストライダーとしては売れるバイクが作れる事。社員テストライダーとしてはバイクメーカーに入る事。それぞれの目的に合わせて手段を実践していけばいい。

速くなりたい。と言っている人は、速く走れていればそのうちに職業になるような事が起きるだろうと考えているのでは無いでしょうか。可能性は無くはないと思います。しかし、速くなりたいと闇雲にバイクに乗っているだけでは、ただ練習しろと闇雲に言ってるだけでは職業にしていくのは難しいのでは無いかと思います。

そして何人かのキッズライダーと親御さんにお話を伺ってて、ライダー本人と親御さんとの間に目的の違いがあるのではと感じました。お互いに本音で話す事は難しいかもしれませんが、 ぼんやりだとしても目的がみえてこられれば手段が選べるようになります。

そして自分が知らないことがあるという事を認めて、新たに知っていくというのはとても重要です。

どうやって知ればいいのか。僕が実践してるのは本を読む。人に会って話を聞く。現場に足を運ぶ。

これらの事を続けていけば感じられる事はあるのではないでしょうか。

速くなりたいはすぐに達成出来ます。

自分が、自分の子供が速くなりたい理由は他に目的があるのではないかと考えてみるきっかけになればと思います。


NOVA racing 佐々木彰氏


2009年頃。サスペンションのセッティングに悩む事すら出来ない時期にNOVA racingのサスペンションのついたCRF450Rに乗せてもらう機会がありました。とても衝撃を受けたのを覚えています。僕の知ってるCRF450Rではなかったので。自宅に戻ってからもその時のフィーリングが強烈に印象に残っていて、どうやってあのフィーリングのバイクを作れるのかが知りたくてNOVA racingの佐々木さんに電話をかけました。ダートクールでコラムの連載をしていた時だったので僕の事を知って頂いてて、来てもいいよということですぐに渡米しました。佐々木さんにお世話になりながらモトクロスというスポーツのこと、サスペンションについて、フレームについて、エンジンについての話を沢山聞かせていただきました。ほとんどのことは理解出来ずに頷いているだけでしたが…。

その時の話の中でカートリッジフォークを初めて設計したのは自分(佐々木さん)だと仰ってました。設計したサスペンションの写真も見せて頂きました。しかしご本人の証言以外に確かめる事は出来ず、僕は本当かなぁと思って聞いていました。(佐々木さん、ごめんなさい)

帰国後、試行錯誤をしてようやく佐々木さんのバイクのようなフィーリングに近づいたかなと思った時に感じました。

本当に佐々木さんはカートリッジフォークを創ったんだと。

なぜそう思ったのかと言えば、ライダーは気持ち良くライディングをし、その結果、速くてリザルトが良いと嬉しいわけです。その為には扱いやすくて速いバイクが必要であり、それらを構成しているエンジンやサスペンションなどのパーツがライディングがしやすいように速いように纏まっている必要があります。サスペンションを例にすると、サスペンションフィーリングを変更するのは大雑把に言えば減衰力、スプリングレート、剛性、ストローク量、フリクションなどです。どこを変化させてもフィーリングは変わります。しかし先に目的が無ければ、それら一つ一つの変更は意味を成さない訳です。目的を持つからこそ、手段が思い付くということ。なかなか理解しにくい考え方かもしれません。

目的はイメージしにくく、リアリティが低い。

手段はイメージしやすく、リアリティが高い。

人間はリアリティが高いものが意識に上がりやすい。なので手段に意識がいってしまって、気がつくと手段を目的にしてしまっている。こういう事はよく起こります。

目的が先、手段は後。重要な事だと思います。

佐々木さんはライダーがどうやったら速く走れるかという目的がイメージできるからこそ、必要なバイクの性能イメージを持つ事ができ、その性能を出せるカートリッジフォークを創ったんだろうと感じました。現代のバイクにおいても佐々木さんからアドバイスを頂いたこと(サスペンションだけでは無くそれ以外も)を実践すると現代のトップライダーが走り易いと驚くことがあることも事実です。

モトクロスバイクの特性とカートリッジフォークの特性を熟知していないと知り得ない情報。

人から聞いた二次情報では無く、自らが知り得た一次情報。

それは創った人でないと分からないんじゃないのかなと感じています。この話は証拠にはなりませんが、僕はカートリッジフォークを創ったのは佐々木さんだと信じています。


2018/3/3 CGCひなまつりED


やっと書けた。

一年ぶり通算2度目の参加になるひなまつりED。

今回は3/4日曜日に私用があったので3/3土曜日に開催される、さわやかクラスへの参加です。

昨年参加した、最上位クラスおだいりさまクラスからのより初級者向きのクラス。

しかし、クラスが違えど僕はあのコースを周回出来るのか?

そして愛機XR250R(ME08)は周回出来るか分からない僕と120分付き合ってくれるのだろうか?

タイヤはVE33の新品を履いたし、パンク予防でダブルチューブにしたし、低空気圧に対応出来るようにビードストッパーは2個付けた。装備はレギュラー陣(周回出来る人全員)とほぼ遜色無しのはず。もし懸念があるとすれば少しだけバイクの年式が古いだけなのよ。

さて当日。

結果から言うと、順調に周回出来ました。ME08とタイヤと僕のシンフォニー。1周なんて言わず9周も走れちゃいました。リザルトは8位。

が、翌日に予定してた私用が後日に変更になったので、さわやかクラスで優勝する事が出来たらおだいりさまクラスへの参戦を許可しますという主催者さんからの嬉しい?提案がありました。

さわやかクラスのリザルトは無事8位。優勝には届かずと言う事で…、おだいりさまクラスを走らせて貰える事に。

え?走らせてくれるの?嬉しいの?悲しいの?有り難いの?なんなのこの気持ち?

ということでおだいりさまクラス参戦です。

さて日曜日。おだいりさまクラス。うー身体が重い。止まった時にバイクが押せない。これは苦しい。ヒルクライムで転倒した際にフロントブレーキのバンジョーボルトが緩んだ→締めて再スタート→ヒルクライムで再度転倒→エンジンから異音…。

結果は一周も出来ず…。

あーおだいりさまはなかなか気を許してくれないなぁーと言うか、僕の引き出しに周回できる技術は入って無かった。

https://youtu.be/YTqpCmH2hEs


3月3、4日はCGCひな祭りエンデューロinスラム


3/3,4のCGCひな祭りエンデューロに参加します。

場所はスラムパーク。

ゼッケン157。バイクはXR250R(ME08)。


やっと!やっとなのだ!いつかME08でレースに参加したいと思っていましたが、ついに実現するので楽しみです。ME08でレースに参加するのは、ふざけてるからじゃありません。

なぜ僕がME08でレースに参加したいかと言うと、25年のオフロード歴において常に基準にしているバイクだからです。ME08よりパワフルで軽くて丈夫なバイクはあります。ですがME08の味のするバイクはありません。

じゃあ、なぜ普段から乗らないのかといえば、壊れちゃうから。あと遅いからです。

それでレース出るってナメてんの? ナメてません。

アクセル全開のコースで乗ると壊れそうな熱ダレをするし、遅いバイクで走ってる時に煽られるとムカつくのが嫌だからです。

だけど、CGCは速度を出してタイムを切り詰めて他人とリザルトを競うのではなく、敵はコースに有り!なので、お伴してくれるバイクが従順で可愛いヤツじゃないとダメなんです。

お前とリタイアなら仕方ないか、と。

こんな気の許せるヤツと付き合っていると扱えないバイクに乗ってる人の気が知れないっす。振り回されてても付き合っていたいとかメンヘラかもしくはドM。どちらにせよ変態の集まりか…。

ME08はそんな乗り手の希望をふんわり叶えてくれる訳です。あー走るの楽しみだなあ。

そして最近ME08が持つ乗り味を継承してるのがKTM、ハスクバーナの気がしてならないです。パワフルとか軽いとか尖ったフィーリングのみの印象では無くて、パワフルで軽いけどバイクと人間の親和性が高い乗り味。この乗り味って元々、日本メーカーの得意としてた事だと思います。その乗り味のレベルを上げてきてる。ME08が軽くて、ピークパワーとジャンプでの運動性能がモトクロッサー並みでスタイリッシュだとしたら……欲しくなっちゃう!

あーCGC楽しみだ。

3/3には第3ヒート現地のみLIVEをやる予定でーす。


硬いのは嫌だ。


硬く感じるサスペンションって嫌です。

乗っている間中ずっと修行のように感じるし走るのが楽しく無くなっちゃう。これはカテゴリー関係無く嫌だと思う。

どうしたらサスペンションを柔らかく出来るの?

無いと思います。サスペンションは金属で出来てますので柔らかく出来ません。

しかし、走行時にサスペンションが柔らかく感じる方法はあると思います。
僕はサスペンションを柔らかくするという事とサスペンションが柔らかく感じる事とは違うと考えています。
サスペンションは減衰力を上げたり下げたり、スプリングのレートを上げたり下げたりをした結果、柔らかいとか硬いとかをライダーが感じ取ると考えています。

なのでスプリングレートを下げてもサスペンションが柔らかくなる訳じゃ無く、スプリングレートが下がっているという状態になります。実際に乗ってみるまで分かりません。ライダーが柔らかく感じる為に取る手段はそのライダー、バイク、カテゴリーによって違うという事です。その手段を考えるには僕は言語から読み取ることが必須です。僕はユーザーと対話をしながら目的のフィーリングに向かって詰めていく作業が好きなのです。

⬇︎インテグラルアジャスター。アジャスターのみでフィーリングを作りやすいパーツです。YZシリーズにも付けられます。

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良いサスペンション


『良いサスペンションが欲しい』と要望を頂きます。

ライダーならカテゴリーに関わらず良いサスペンションが欲しいと願うと思います。僕もライダーとしてぼんやりと良いサスペンションが欲しいと願っている時がありました。しかし25年モトクロスを走って来ましたが完璧なサスペンションは未だに出会った事はありません。

「良い」は目的による。

ここ数年はJNCCやCGCといったクロスカントリーやエンデューロイベントに参加していますが、これらのイベントを走っている時に欲しいくなる「良い」サスペンションはセクションを乗り越えていけるサスペンション。しかし、それまで僕がモトクロスレースで求めていた「良い」サスペンションはリザルトが出るサスペンション。前者は良いサスペンションが目的で後者は良いサスペンションが手段。この「良い」の違いに気が付いていなかった。僕のところに相談に来られる方は好きなカテゴリーで好きなレベルで走行する為に必要な性能を求められます。完璧は難しいですがライダーが納得して走行出来るサスペンション作りにご協力が出来たら良いなあと思っています。

⬇︎ インドで南アフリカライダーのサグをとってるところ。